胞子培養を始めた方が、最初にぶつかる壁。
それが「カビ」かもしれません。
私も胞子培養を始めたばかりの頃は、カビに何度もやられました。
最初にリドレイの胞子をまいたときは、カビが一気に広がったのに、どうしたらいいか分からず、そのまま放置してしまったこともあります。
頑張って胞子をまいたのに、数日後に白いカビが出ている。何をしたらいいのか分からず、悲しい気持ちになるのは、すごく分かります。
現在でも、カビを完全に防げるとは考えていません。
ただ、カビが出る原因と予防方法、出たときの対処を知ってからは、以前より焦らず対応できるようになりました。
この記事では、私が実際に行っているカビの予防と対処方法をまとめます。

なぜ胞子培養ではカビが出るのか
胞子培養では、胞子や前葉体を乾燥させないため、容器の中の湿度を保ちながら育てます。
この湿った環境は、胞子だけでなく、カビにとっても育ちやすい環境です。
もう一つ、カビの原因になりやすいのが「胞子嚢」です。
胞子嚢とは、胞子を包んでいる袋や殻のような部分です。
胞子嚢ごと培地へまいてしまうと、カビの原因になることがあります。胞子嚢に最初からカビが付着している場合もあります。
私が行っている3つの予防方法
1.胞子を茶こしでしっかりふるう
胞子をまく前に茶こしでふるい、胞子嚢をできるだけ取り除きます。
胞子嚢ごとまかず、細かな胞子だけを培地へ落とすことが、カビを減らすための大切な準備です。
一度で取り除けない場合は、茶こしを使って複数回ふるいます。
2.使用する道具を消毒する
胞子培養に使う容器と茶こしは、使用前に煮沸消毒します。
完全に無菌の状態を作るというよりも、胞子をまく前に、カビや雑菌をできるだけ減らしておくためです。
消毒後は、汚れた手や道具で内側に触れないようにしています。
3.胞子をまいた後は蓋をなるべく開けない
胞子をまいた後は容器の蓋を閉め、湿度を保ちながら管理します。
途中で何度も蓋を開けると、外からカビや雑菌が入り込む可能性があります。
中の様子が気になりますが、発芽までは、なるべく蓋を開けずに観察します。
ただし、密閉すれば高温でも問題ないという意味ではありません。
窓辺やカーテン越しの光でも容器内の温度は上がります。私は育成ライトとエアコンを使い、30℃を超えないように管理しています。
それでもカビが出たら?
どれだけ対策をしていても、カビが出ることはあります。
大切なのは、見つけたときの広がり方を確認することです。
カビが少量の場合
カビが一部分だけに出ている場合は、ピンセットを使ってカビの部分を取り除きます。
容器全体を触らず、カビが出ている部分だけを取り除き、その後の広がりを確認します。
カビが広がっている場合
過去のInstagram投稿では、広がったカビへの対処例として殺菌剤を使用したことを紹介しています。
農薬は、使用できる植物・希釈倍率・使用方法が商品ごとに定められています。使用する場合は必ず手元の商品の表示を確認し、適用の有無が分からない場合はメーカーへ確認してください。
殺菌剤を使用した後の管理
殺菌剤を使用した後も、発芽までは容器を密閉した状態で様子を見ます。
すぐに容器を変更するのではなく、カビの広がりや胞子の変化を確認します。
ザル付き容器などに切り替える場合は、前葉体(緑のモヤモヤ)が見えてきてからでも間に合います。
カビが出ても、そこで終わりではありません
私も最初は、カビが出るたびに失敗したと感じていました。
しかし、育てていく中で、次の対策が分かってきました。
- 胞子嚢をしっかり取り除く
- 道具を消毒する
- 播種後は蓋をなるべく開けない
- 少量のカビは早めに取り除く
原因と予防方法、出たときの対処を知っておくだけでも、以前より落ち着いて胞子培養を続けられます。
カビを完全に防ぐことは難しいですが、経験を重ねることで、少しずつ対応できるようになります。